民泊はホテルのようにゲスト対応をする人が同じ屋根の下にいる必要はありません。
コテージや貸別荘のように鍵だけを渡し、管理人は別のところに住んでいてもOKなんです。
なので、管理する人というのは、自分でなくても良いわけです。
その管理してくれる業者が「民泊運用代行」で、
「英語ができない」
「民泊に使える物件はあるのだが、ゲストの対応などはできない」
という方も利用されるのが、「民泊運用代行」です。
民泊を代わりに運用してくれる代行業者がたくさんあります。
物件を所有しておられる不動産オーナーの多くが、賃貸での入居者の少なさで悩んでおります。
その空き物件の解消法として、民泊で利用することは、非常によくあることです。
実際に、駅の近くだけれども、1Rや外観などの理由で入居者が少ない物件を民泊として
貸し出すことで、普通賃貸で貸し出すより、1.5倍〜3倍近くの収益になっているということも聞きます。
民泊での収益性の高さは耳にしても、やはり、グレーゾーンであり、最近では新法が出てきて、
その民泊新法に則って、業を行うならば、法律的には問題がなくなります。
まず、代行業者を使うにあたってのリスクをしっかりとわきまえておく必要があります。
代行業者を利用するにあたってのリスクは、
「ホストはあくまで代行利用者」
なので、運用してくれるのは業者なのですが、その民泊の経営者はあくまで代行に依頼するホストのあなたになります。
なので、法律的なリスクはあなたが背負うことになります。
まれに、中には「ホストまで代行してくれる業者」もいるようですが、運用代行業者のほとんどは、たくさんの物件の運用を
しているので、ホストまで代行してしまうと、それだけ法的リスクが高まり、倒産のリスクまで出てきます。
なので、それを避けるために、「運用だけを行う」というのが代行業者なのです。
また、運用してもらう費用は安いものではありません。
売上の20%といっても、10万円売り上げるとすると、2万円を支払う必要があり、残りの8万円から家賃を支払うことで
収益はマイナスになることはたくさんあります。
代行業者とモメる元になることは、このあたりです。
民泊代行を使う場合は、このポイントを前もってしっかりと理解しておく必要があります。
しかし、そういったリスクを理解した上でなら、たくさんのメリットもあります。
次に、
「どの代行業者がいいのかわからない」
「どの代行業者がおすすめでしょうか?」
ということではないでしょうか?
よく受ける質問なので、私どもで、詳細に分析して10ポイントにしてまとめてみました。
1,立上げ(セットアップ)
民泊で一番作業が大変なのは、「立上げ」と「清掃」です。
物件だけを持っている方なら、「立上げ」からお願いできるところがベストです。
なぜなら、家電1つでも稼働率に大きく影響してくるからです。
例えば、「洗濯機」
乾燥機能付き洗濯機と乾燥機能が付いていない洗濯機なら、長期滞在者は乾燥機能付き洗濯機がある方を選択します。
自分で干す手間やコインランドリーを利用する手間を考えると、乾燥機能付き洗濯機がある方がゲストしてはメリットが大きいためです。
長期滞在者にとっては、洗濯は必ず発生する家事になります。
その洗濯を大切な観光時間を削って、干したり、コインランドリーに行ったり来たりという時間はとてもロスになります。
乾燥機能付き洗濯機で、観光前にスイッチをONにしておくだけで、戻ってきたら乾いているだけで、非常にストレスが減ります。
その洗濯機を「安ければいい」ということで、乾燥機能が付いていない洗濯機を入れると、後からやっぱり乾燥機能付き洗濯機が
良いとなったときに、追加で費用が発生してしまい投資回収も遅くなります。
「立上げ」からお願いできる代行業者なら「立上げ」のノウハウもたくさんあります。
・どの店で買えば安くで良いものが買えるのか?
・新品を買うべきかリサイクル品で十分なのか?
・アメニティーはどこで買えばいいか?どこまでそろえるべきか?
・シーツやタオルは何枚買えばいいか?
・シーツの素材は?柄は?どんなものが良いのか?
・置物や飾りはどんなものにすべきか?
また、賃貸で借りて、それを民泊に利用される方なら、物件の購入から相談に乗ってくれる業者もあります。
「民泊や民宿は立地で決まる」
と言われているように、立地はとても重要な要素です。
ゲストが選択する第1候補が「立地」で選んでいることが多いためです。
また、立地が良くても周りに民泊や格安ホテルなどが乱立しているところでは、民泊が成り立たないことがあります。
賃貸で借りることが前提で運営も代行に任せることが決まっているホストさんなら、是非、借りる前から代行業者に相談されることをおすすめします。
家具や家電の準備ができたら、民泊仲介サイトの準備もあります。
民泊仲介サイトに載せるページのことをリスティングと呼びます。
リスティングには、写真、部屋の説明、部屋を使う時の注意点などのハウスルール、料金や予約のルールなどが記載されています。
写真は、個人で撮ったものでもいいのですが、できるだけプロに撮ってもらうと、綺麗な部屋の写真になるのでより予約が入りやすくなります。
以前は、Airbnbではこの写真撮影が無料でプロが撮影してくれました。
しかし、今は別途、料金がかかります。
代行業者によっては、安くて、質の高いプロカメラマンを知っている業者もいるので、そのあたりも立上げコストに入れなくてはなりません。
2,料金
利用料金は、ホストの収益に直結するので、特に注意が必要です。
一般的に、
・売上の15%+清掃
・売上の35%(清掃込み)
などがあります。
注意が必要な点は、この「売上」というところです。
売上の中に清掃料が含まれる場合があります。
Airbnbなら一般的に、下記のように宿泊料と清掃料は別に料金表示されています。
例:一泊5500円+清掃料7500円
民泊の場合は、何泊しても清掃は最初の一回だけです。
上の例で、2泊なら宿泊料11000円+清掃料7500円
となります。
売上は、この「宿泊料」だけなのか「清掃料」も含むのかで大きく変わってきます。
含む場合:売上18500円x20%=3700円
含まない場合:売上11000円x20%=2200円
これだけで1500円も代行費用が変わってくるのです。
この「売上」がどの「売上」なのかはしっかりと確認しておいてください。
3,地域性
民泊は地域により、大きく変わる場合もあります。
例えば、沖縄ならゲストの多くが車移動になります。
東京や大阪などの電車があるところは、最寄り駅からの案内になります。
車移動ならマップコードと呼ばれる番号でカーナビに入力することで、道案内が開始されます。
都会でのみ代行業をしたことがない業者が、沖縄や北海道の代行がしっかりできるのか、というところでは不安が残ります。
また、福岡などではイベントが民泊の稼働率を大きく変動させます。
コンサートなどの大きなイベントがある場合は、すぐに予約が埋まることがあり、すぐに予約が埋まる=宿泊料を上げることができます。
なので、代行業者がイベントをフォローできているのか、できていないのかは、稼働率に直結することだったりします。
4,清掃の良し悪し
ゲストはまず、清掃が行き届いているかどうは特に注意をしています。
ゴミが残っていたり、電子レンジの中が汚れていたり、電子ケトルの中に水が残っていたりすると、それだけで気分が悪くなり、良いレビューを残してくれなくなったりします。
清掃といっても、シーツやタオルを「リネン」と呼びますが、リネンの洗濯やゴミの処理も含まれます。
ゴミの処理や掃除機をかけることなどは大差は出ませんが、「明らかに使われているシーツを洗っていない」清掃業者もいます。
使われていないシーツならいいのですが、シワが多く髪の毛が付いている場合は使われているシーツなので、洗濯しなければなりません。
リネンは洗濯だけなく、換えの作業がけっこう大変なので、手を抜く清掃業者がけっこういます。
洗濯が完了した報告がきて、次のゲストが当日チェックインじゃない場合は、一度、ホスト自身でチェックされることをおすすめします。
民泊の清掃はホテルと違って、「簡易」で当たり前なので、部屋の隅々までホコリが落ちていないかまでチェックする必要はありませんが、
主要なところはチェックしておくと清掃の良し悪しがわかります。
・トイレ
・洗面台
ここは綺麗で当たり前。
清掃で差が出るところは、
・ベッドの壁に接している部分にホコリが溜まっていないか→シーツを洗濯していない証拠
・お風呂の排水口の髪の毛
・電子レンジやオーブントースターの中の汚れ
・ベランダ
このあたりで清掃の良し悪しをチェックすると良いでしょう。
代行業者には、清掃を別の会社に依頼している業者と自社で清掃スタッフを抱えている業者があります。
これは、どちらも良い悪いは特にありませんので気にする必要はありません。
5,対応の良し悪し
ゲストからは、Aibnbではレビューという形で部屋やゲスト対応のフィードバックが返ってきます。
レビューも公開のものと非公開のものがあり、公開のものは「とても良いところ」と良いレビューをしてくれて、非公開では、「対応が悪かった」など、本音の部分のフィードバックが返ってくることがあります。
また、レビューは、ゲストとホストの両方が入力しないとすぐには公開されなかったりします。
なので、相手のレビューをみてから、こちらがレビューをするということはできません。
この非公開レビューを代行業者から知らせてもらうと、対応の良し悪しだけでなく、「案内ルートがわからなかった」や
「部屋に虫がいた」などもわかります。
アカウントにホストがログインすることを許す業者と許さない業者があり、どちらも良い点、悪い点があるので、なんともいえませんが、
Airbnbからのメールのみを転送してもらうなどすれば、非公開レビューも読むことができるのでこのあたりも代行業者に確認してみても良いと思います。
6,稼働率や代行件数は確認できないので信用できない
代行業者のホームページでは、稼働率や収益性の高さや代行件数を掲載している業者が多いですが、これはほとんど信用できません。
ひどい業者の中には、数件しか運用していないのに、100件運用していると言っている業者もあります。
これは確認のしようがないので、どうしても業者が言うことを信用してしまいます。
それよりも、その会社に一度出向いて、代表と会ってくることをおすすめします。
収益性の高さや稼働率、物件の多さをやたらと主張してきたり、言っていることが短時間で2転3転するような業者はやめたほうがいいでしょう。
また、会社内が洗濯機や廃棄ベッドで溢れている業者は、管理が行き届かず、撤退している物件が多い業者なのでやめたほうがいいと思います。
民泊の代行業者は、自社ビルがあるような大きな会社はありません。
小さな一室でやっている会社がほとんどですが、しっかりと運営されているところは、代表や担当者もしっかりと対応してくれて、部屋も片付いているものです。
7,報告
清掃だけをお願いしているのなら、清掃の完了の報告。
LINEで写真を送ってくれるところは信用できますし、その写真をしっかりとチェックすることも大切です。
完全代行をお願いしているのなら、代行の月刊レポートなどを提出してくれる業者は良い業者だと言えます。
業者の中には、セットアップ(立上げ)の費用で稼ぐことを目的として、その後の対応はおろそかになる業者もいます。
定期的にゲストからのレビューなどを元に、部屋の模様替えや家具・家電を追加する業者は優良業者といえるでしょう。
8,リスティングの管理
仲介サイトに載せいている物件情報の管理は以外と手間がかかるものです。
写真を追加したり、模様替えをしたら写真を取り替えたり。
マメに料金設定を変更すると、Airbnb内でも閲覧数が増えて、予約が入りやすくなったりします。
しっかりした業者は、同じ地域の他のリスティングを参考にしながら、価格調整や部屋のウリをリスティングに記載してくれます。
・写真
部屋の写真はできる限りは、自分でやらずに、プロカメラマンに任せたほうがいいでしょう。
業者の中には、業者が撮ることもありますが、プロカメラマンとは機材や撮り方などが全然異なります。
ただ、年月が経つと模様替えごとに写真を替えるには、コストとのバランスで難しいので、その場合は業者に撮ってもらうのもアリだと思います。
・料金
料金設定のこまめなチェックは、稼働率を上げるためには大変に重要な要素です。
閑散期には、下げて、稼働率を確保して、繁忙期には料金を上げて、一気に稼ぐことができるからです。
繁忙期に料金設定が閑散期のままだと、すぐに予約は埋まるのですが、より高い収益性を狙うことができなくなります。
・地域情報(ガイドブック)
リスティング内では、ゲストが周辺の施設を知ることができるように、Airbnbではリスティング内にガイドブックという部分があります。
ここには、地域のお店やコンビニやコインランドリーを載せることができ、その地域が初めてのゲストには有り難い情報です。
この部分が充実していると、ゲストの満足度は上がります。
コインランドリーなどはGoogleマップで出てこないことが多いので、実際に現地に行って調べてくれる代行業者は良い代行業者だと言えます。
・ハウスマニュアル
ゴミの捨て方からエアコンやテレビのリモコンの使い方、シャワーの温度の設定などゲストが部屋で困らないようにハウスマニュアルを作ってもらいましょう。
民泊を利用する外国人はだいたい英語は使うことができますが、それでも、わからないことがあります。
ハウスマニュアルも多言語で作られているほど、ゲストには丁寧さが伝わるでしょう。
・アクセスガイド
民泊の部屋がわかりにくい場合は、アクセスガイドをPDFか何かで作ってもらうことがいいでしょう。
特に、沖縄や北海道のような車で移動することがメインの外国人は、道路標識はわかりにくいものです。
曲がり角のポイントや車線や高速道路の案内などがあれば、ゲストにはとても喜ばれます。
このあたりをきっちりと手を抜くことなくやってくれる業者が良い業者と言えます。
9,稼働率を上げるための工夫
部屋をオープンして、終わりではなく、フィードバックにしたがって部屋の備品などを追加したり、余計なテーブルなどを移動させたりして、
ゲストの満足度を上げることは稼働率に直結します。
ゲストが非公開レビューやアンケートでフィードバックをしてくれなくても、部屋を何度も掃除していると、ゲストが困っていることがわかってくることがあります。
例えば、玄関から外に出るためのスリッパ。
近くの自動販売機などを利用するのに、靴よりもスリッパがあれば便利です。
1,2足そろえていても、何故かトイレのスリッパが玄関に出ていたりします。
これは、ゲストが玄関に出る時に、スリッパの数が足りない証拠です。
こんな信号をきっちりとキャッチして、スリッパの数を増やしていく。
これを繰り返していくことで、部屋がどんどん良くなります。
部屋がよくなると満足度も上がり、SNSや口コミなどが発生します。
ゲストは、些細なことから不満が出たり、喜びが出たりするので、小さな気配りができる代行業者を見つけていきたいです。
10,複数個のOTA
airbnb,agoda,HomeAway,Booking.com,途家、大魚などの仲介サイトのことをOTA(Online Travel Agent)と呼びます。
OTAはいわゆる民泊の「集客サイト」のことです。
集客サイトなので、載せれば載せれだけ露出が増えることになり、予約が入ることが期待できます。
しかし、1つのサイトで予約が入ると、別のサイトではその分の予約ができないようにブロックしないといけません。
また、サイトごとにインターフェイスが異なり、ルールが異なります。
さらに、メッセージのやり取りもそのサイトごとに行う必要があるため、アカウントの管理が非常に煩雑になります。
それを簡素化するために、「サイトコントローラー」と呼ぶWEBシステムがあります。
「サイトコントローラー」は、導入費や月額料金がかかりますが、各集客サイトのアカウントが一元管理できるので、代行業者はサイトコントローラーを用いて、複数のサイトの予約を管理しています。
代行業者の中には、このサイトコントローラ代金は別途のところもあるので、このあたりも確認しておくことが必要になります。
まとめ
民泊は、部屋作りの丁寧さは部屋を見ればすぐにわかります。
特に旅行慣れしている人には、一目瞭然でしょう。
東京や大阪の一部では、需要よりも供給が多くなり、ゲストハウスや民泊では差別化しないと生きていけないといわれております。
そうすると、他の部屋と差別化をはかり、ゲストに選ばれる部屋にすることが大切になります。
過当な価格競争におちいらず、高くても選んでもらえる部屋を代行業者と一緒になって考えていくという姿勢が大切なのかも知れません。
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